家を建ててから10年が経ちました。
当時から使ってたガスコンロの口の一つが火が付かなくなりとうとう買い換え時です。
まぁ、いろんな業者さんがいろんなサービスをしてくれますが、IHにするのはかなりお金が掛かりますし、考えることもたくさんあります。
今回はなるべくお金をかけずにうまくやってみましたよ。
IHとガスコンロ
どっちがいいの?と言われると難しいですが、いろいろ調べたところ以下のような感じ。
ガスの特徴
- 火が目に見えるので、直感的にわかりやすい。
- 機械が安い(10万円以下)。
- コンロ自体の寿命は10年。どう使ってもあまり伸びない。
- 補助機能はあまり無い。消し忘れ防止機能があるくらい。
- 熱効率が悪い。Wikipediaによると55%。(周辺が熱くなる割に料理の加熱に時間がかかる)。
- 引火の危険性(油や袖など)。
IHの特徴
- 火が見えない。一応、LEDや音で火力を知らせてくれる。
- 機械が高い(15万円前後)。
- コンロ自体の寿命は15年~20年だけど消耗箇所が無いから使い方次第。
- 音声案内、タイマー、温度設定、消し忘れ防止機能など機能満載。
- 熱効率が良い。Wikipediaによると83%。つまり温まるのも早い。
- 火が出ないので発火の危険性がほとんどない。
経費的には都市ガスの家はガスも電気もほとんど代わりません。プロパンガスは高いので、IH(電気)の方が有利です。
歴史できには当然ガスコンロは歴史が深いけど、IHも以外と昔から存在しているので大差ないかも。
写真はうちのガスコンロだけど、よく掃除したりしても、やっぱり直火や吹きこぼれにさらされる厳しい環境で使われるので、どうしても10年が限界みたいですね。
消し忘れ防止機能(うちのにも一カ所だけ付いてた)も同様に火にさらされる箇所にあるので同様に消耗します。っていうか、うちのコンロもそこが壊れた。
親の年齢的にも10年後に買い換えるときにはさすがにIHは使いこなせないだろうというのもあり、IHを選びました。
IHの基礎知識
ガスとはだいぶ違います。
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200Vの電源が必要
- 一般家庭のコンセントは100Vです。IHはものすごく電気を食うので100Vじゃ足りません。また、一般家庭に普通は200Vのコンセントは無いので普通は工事が必要です。
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分電盤(ブレーカ)の容量
- 60Aくらい必要です。古い家や小さい家とかだと20~30Aのブレーカ(見ればでっかく書いてある)ですが、IHコンロだけで最大30A分くらい食います。
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調理器具
- 鉄・ステンレス以外は基本的にダメです。土鍋とかは以ての外。
- 「オールメタル対応」のIHであれば、銅・アルミ鍋なども行けますが、熱効率が悪いそうです。
- また、接地面積が狭い丸底鍋とかは適してません。
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料理方法
- IHは鍋を持ち上げると熱が発生しません。置きっぱなりで調理します。
- また、ガスコンロは鍋全体が熱くなるのに対し、IHは接地面のみが熱くなります。
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掃除が楽。
- 焦げたりしないので、パネルを拭くだけです。
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ラジエントヒータ
- IHは誘導加熱方式なので、鍋自体が熱を発します。それに対し、ラジエントヒータと言われる物もあります。いわゆる電気コンロのいいヤツなんですが、網焼きとかができる一方で、焦げたりするので微妙って話もありますね。
金額
注意金額は業者さんなどが違えば当然違うので、あくまで参考です。実際にはちゃんと見積もってもらった方がいいですね。
家を建てた業者さんに見積もりを出してもらいましたが、だいたい以下のような感じでした。
- IH…定価の8掛け
- 電源(200V)工事…5万円
- 取り付けなどの諸経費…だいたい5万前後?
- ガス栓の封印…1500円くらい
合計で30万くらいです。
業者さんにお願いするのは高すぎるので、自分でいろいろ調べて取り付けることにしました。
まず、IHコンロについては価格.comで購入しました。見ればわかりますが、IHのほとんどが3~4割の値段ででています(新製品も半年くらいでその値段)。理由はわかりませんが、そういう物みたいですね。
また、価格.comはかなり大手の通販ポータル(直接販売してるのではなく、商品ごとに安い店を紹介してくれてる)で、買い物した人が通販業者を採点・ランキングされてるので、対応の悪い業者も簡単にわかるので安心です。
うちで買ったのはパナソニックのKZ-TS33E。オールメタルに対応してませんがその分やすいです。発売されてまだ一年経過してませんが、12万円(定価30万円)でした。
取り付けについては説明書があります。ただそれなりに体力が必要になりますので女性には難しいかも(ガスコンロよりIHの方が重い)。また、10年も経ったガスコンロの取り外し説明書なんて、とっくに行方不明なのでその辺はカンが頼りですね。
その辺がクリアになれば自分で取り外し・取り付けができます。
注意ネット通販はそれなりにリスクがあるので、近場とかにしましょう。住所を調べればgoogleマップとかで店舗を確認したりできますしね。
電気工事(200V)も親の知り合いの近所の電気屋にお願いして、だいたい4万円以下くらいだったと思います。世間の相場もだいたい4~5万ですが、近所の信頼できる電気屋ならなおさらですからね。
自分で工事可能ですが、電気会社への連絡が必要だとか、当然それなりの電気の知識も必要なのでやめた方がいいですね。
ガス栓の封印は自分でやることは法律で禁止されてます。
結果として、だいたい以下の金額になりました。
- IH…12万円
- 電源(200V)工事…約4万円
- 取り付けなどの諸経費…自分の体力
- ガス栓の封印…1500円くらい
合計16万で、当初の見積もりの半分で済みました。
ガスコンロの取り外し
まず天板は簡単に外れます。たぶん掃除するときとかも頻繁に取ると思うので難しくないよね。
天板を外すと、このタイプは左右2つずつネジが止まってたので緩めます。外側に押し出す感じで止まってますね。
また、正面パネルはネジ4本で止まってました。パネルを外す際に火力調整のつまみとかが引っかかりますが、こういう物は引っ張れば簡単にとれる場合がほとんどです(たまに爪とかで止まってる物もある)。
ガスコンロを取り外すとこんな感じです。左が取り外した直後。隙間に入った油やゴムパッキンがコビリ付いて超汚いです。しかもなぜかススキの穂が落ちてるしw
気合い入れて掃除しましたが(右の写真)、若干汚れが残りました。でもまぁやっぱりキッチンは清潔なのがいいですね。
ガスコンロの底にはガス管があります。これは素人が取り外すのは法律とかで禁止されてるみたいなので、ガス屋を呼んで取り外し・封印してもらいます。「ネジガス栓」っていうタイプで、捻れば簡単に取れます。
しかし、ガス屋の作業を見てるとガスの元栓を止めて取り外し、フタを取り付けた後パテのようなもので接合部分を盛ってました。また、全部終わった後にガス漏れの検査と湯沸かし器の動作確認などなどもしてくれましたので、確かにここまでは素人では難しいですね。
電気工事
ここが今回の山場です。何故ならうちはキッチンが二階、ブレーカが一階なので、この間を通さないとならないからです。
まぁ、業者がやってくれるんですけどね。
うちは運がいいことに、ブレーカがキッチンの直下にあります。なので、真下に穴を開ければ通せるハズ!ってことで、当初はキッチンにある床下収納から潜り込んでドリルで穴を開ける予定でしたが、床下収納にハマッているハコ型のもの(かなり重い)が抜けずに断念しました。どうやって填めたんだろう?って感じですが、木の床なので周囲が膨張したのかな?って所です。
ってことで、壁を抜いて外を通す方法に変更です。ちょうどキッチンの裏の配水管がキッチンの底から外壁にでているので、そこから外に抜け、真下のユニットバス(天井裏をのぞくフタがある)の天井からブレーカを目指します。
写真はユニットバスの天井裏ですが、ちょうどブレーカの背面が見えます。
まず、ブレーカからの配線は左の写真の通り、裏から抜けてます。表には見えません。
壁から抜けた後も右の写真の通り配管に沿って二階のキッチンに行きます。
キッチンの中を通るので、そこでも配線が見えません。
こんな感じで、線がムキ出しになる所は外壁だけで、しかもほとんど目立たない形で施工してもらいました。さすが職人技!って感じですね。
(-.-)やぁ!200V/30Aのコンセントだよ。
ブレーカ側も予備スイッチがあったので、そこをIH用に付け替えてもらって完了です。
埋め込み式のコンロだったので事前にしっかり計っておいた物の、実際には当日取り外してみないとわからないので心配でした。規格としてトッププレートが60cm幅と75cm幅があるのでそこはカタログを見ればわかるのですが、それ以外はやっぱり実際につけてみないことにははっきりしないところです。
まぁ、写真の通り、見事なまでにピッタリでしたけどね。
と、まぁ無事IHへの入れ替えが終わりました。物をそろえるのは事前に済ませるのは前提として、作業自体は1日で一気にやらないと調理ができませんw
今回は電気工事が結構大変で時間がかかりましたが、ガス栓の封印は30分、電気工事は1時間半くらいです。それ以外の自分の作業もたいして時間がかかりませんでした。
まだIHで料理はほとんどしてないけど、とりあえずお湯が30秒くらいで沸けたのにはびっくりでしたよ。
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